Profile

切り絵作家モチメ 望月めぐみ
1978年神奈川県横浜市生まれ
東京学芸大学教育学部美術工芸専攻在学中の2002年より、切り絵作家として活動開始。作品の展示販売の他、雑誌イラストレーション、CDジャケット、TV番組等、多方面に切り絵・作画で携わる。
2008年から4年間、漫画家アシスタントを兼務。京都を舞台にした作品の背景画を担当、寺院建築や仏像、調度品などを描き、作画技術を学ぶ。
2013年1月、NPO法人京都大原里づくり協会の紹介で京都大原に移住。現在は東山区の町家アーティスト・イン・レジデンス「あじき路地」にアトリエを構える。京都の歴史、伝統文化に触れ、創作を深める日々。「一枚紙を手で彫る」ことを重視し、人の手の持つ可能性を追求する。切り絵を通して活動の場を広げている。

Paper-cutting Artist
MOCHIME / Megumi Mochizuki

Born in 1978, she grew up in Yokohama, Kanagawa prefecture. From an early age drawing was her main interest and she attended to painting classes from age 6 where she learned oil painting and water color painting.
In 2002 her career as paper-cutting (in Japanese: Kirie) artist began. Her work has been featured in magazines, CD covers and TV programs in Japan.
In addition to her activities as artist, she studied in the department of education at Tokyo Gakugei University.
From 2008 for four years MOCHIME had worked as assistant of a Manga artist and was in charge of drawing Buddhist architecture, sculptures and the cityscape of Kyoto. She stated that experience as a Manga assistant helped to improve her drawing skills.
In January 2013, she moved to Ohara, Kyoto. In the traditional ambience of the city, MOCHIME expands the range of her activities.

Profile1

Comments

宇野日出生(京都市歴史資料館統括主任研究員)
伝統文化を呑み込んだ切り絵の世界

 望月めぐみさんとは、2013年1月に京都市の大原に移住されてからのお付き合いです。私は毎月一回開催の大原古文書研究会講師を10年間していますが、この研究会に毎回参加されています。望月さんが切り絵作家であることを知ったのは、数ヶ月後のことでしたが、着物を凜と着こなし、美しい長い髪のいでたちは、大きく印象に残るものがありました。
 いよいよ作品を拝見するに至って、ようやく何を目指している作家なのかがわかってきました。歴史や文化にかかわることへは貪欲に取り組み、気づいたことを常にメモし、写真も撮る。この勉強や取材の積み重ねが、望月さんの切り絵に生かされていることに間違いないのですが、自身の目的にしっかりと焦点を定めた方法で、データ集積が綿密になされているところが注目されます。
 美術作品のなかで歴史的内容に踏み込んだものには、当然ながら史実と作家の美意識が混在します。この交差が作品としてのすばらしさに結実するわけですが、望月さんの作品には説得力と美しさが備わっています。特にわが国の歴史や文化の核たる京都を題材にして作品を生み出すなら、単なる美観のみでは主張は定まらないでしょう。望月さんの目指す切り絵には、この基盤がつくられています。しかも美しい。
 京都・歴史・文化といったジャンル以外の作品もすばらしいです。併せてその力量をもっともっと開花して欲しいと願っています。望月めぐみさんの切り絵ファンとして、心から応援しています。

石川浩司(ミュージシャン・Pascals exたま)
和服姿で江戸情緒の切り絵を古都京都で日々切る生活を送るモチメさん。
その仕事場に流れるのは琴の調べか笛の音かと想像される皆さん。
イメージとは、裏切られる為にあるのです。
そこに爆音で流れるのはThe Whoのロック。
ロジャー・ダルトリーのハスキーなボーカル、ピート・タウンゼントの攻撃的なエレクトリックギター、ジョン・エントウィッスルのメロディアスなベース、そしてキース・ムーンの破天荒なドラムス。
彼女の繊細な切り絵の中に籠る情念は、ロックによって形成されているのです。
切り絵が醸し出す不思議な迫力は、実は彼女の中のロックです。
是非この奥深い世界に貴方も入り込み、ともに遊びましょう!

川崎”フィリポ”裕利(ミュージシャン・髭)
望月さんが作ってくれた僕の切り絵を見せてもらった時、とっても嬉しかったです。
すげーかっこいい!ホントこれ俺?でも間違いなく俺だわ!
切り取ってくれた表情も面白いんです。自分が鏡の前ではしない顔、でも俺いつもこんな顔してんだろうな~って顔なんです。
望月さんの作品集の中のロックスター達、その脇に僕を並べてくれてありがとう!

Main Works

切り絵、イラストレーション
・「京都左京あゆみとくらし」(宇野日出生著)京都市・京都大原勝林院パンフレット境内図・「non-no」集英社・「dolly*dolly」グラフィック社・マクドナルド公式ブログ・「てれび石川くん」NHK教育・バンド「髭」フィリポTシャツ・「JinnyOops!」CDジャケット・富士精版印刷株式会社社内誌連載・「文化・大原」大原古文書研究会・「大原草紙」NPO法人京都大原里づくり協会・「志ば久」パッケージ

伝統工芸コラボレーション
・中川正洋氏創作友禅・岡重「切り絵アート風呂敷」・浅田製瓦工場「シルクスクリーン瓦」・京扇子ファンティーク

テレビ取材
・「京いちにち」NHK京都
・「京都ふらり~」(特集:明日の京都を創る人々を訪ねて)KBS京都
動画リンク


展示
2005年 個展「姫づくし」荻窪ひなぎく
2008年 個展「モチメキリエMochime Paper-cutting Exhibition」銀座人形館
2010年 出展「切り絵作品展」プランタン銀座アートギャラリー
2013年 推薦作家出展「京都アートフリーマーケット」京都文化博物館
2013年 個展「京都大原と切り絵展」西荻窪ニヒル牛2
2014年 個展「望月めぐみ切り絵作品展」京都大原宝泉院
2014年 「EWAAC2014入選作品展」La Galleria Pall Mall(イギリス)
2015年 「日本文化月間・切り絵作品展」The City Art Gallery Plovdiv(ブルガリア)
2016年 個展「さくら満ちて」京都岩倉実相院門跡
2016年 「飛鳥アートヴィレッジ」奈良県明日香村犬養万葉記念館
2017年 出展「京都大原-生活と信仰-」京都市歴史資料館

 

PAPER-CUTTING AND ILLUSTRATION WORKS
'Kyoto-Sakyo Ayumi to kurashi'Kyoto city
Non-no magazine, Shueisha INC.
Dolly*dolly, Graphic Co. Ltd.
Official website of McDonald’s Japan
Televi Ishikawa-kun, NHK education channel
CD cover of a japanese band JinnyOpps!
T-shirt design of a japanese band HiGE
Column of Fuji Seihan Printing Co. Ltd house magazine
Bunka Ohara, Ohara society of paleography studies
Ohara Soushi, NPO Kyoto Ohara Sarozukuri Association

TV INTERVIEWS
Kyo Ichinichi, NHK Kyoto
Kyoto Furari – Special feature: visit people creating tomorrow’s Kyoto, KBS Kyoto

EXHIBITIONS
Design Festa, Exhibitor, Tokyo Big Sight, 2005
Hime-Zukushi, Solo exhibition, Ogikubo Hinagiku, 2005
Fushigi No Kuni De Alinsu, Solo exhibition, Nishi-Ogikubo Nihil-Gyu 2, 2006
Mochime Kirie – Mochime Paper-cutting Exhibition, solo retrospective, Ginza Ningyo-kan gallery, 2008
Paper-cutting Exhibition, Exhibitor, Printemps Ginza Art Gallery, 2010
Who Was Cut?, Solo exhibition, Nishi-Ogikubo The Rock Cafe, 2012
Kyoto Art Flea Market, Exhibitor, The Museum of Kyoto, 2013
Kyoto Ohara and Kirie, Solo exhibition, Nishi-Ogikubo Nihil-Gyu, 2013

Main Works1
Main Works2

Full Story

6歳から絵画教室に通い、油彩、水彩、パステルなどを使い絵を描く。動物の絵を好む。
10歳のころから、源氏物語や百人一首の絵札で見た十二単に憧れ、平安時代や王朝文化に興味を持つ。以降日本的な美しさに惹かれ、浮世絵や日本画を模写する。また、西洋の宗教画のドラマチックな構図、アール・ヌーボーの曲線美に関心を持つ。

1997年東京学芸大学教育学部美術工芸専攻入学。
演劇研究部に所属し、公演パンフレット用に初めて切り絵を制作。*1
白黒が明快でフラットな画面、シャープな曲線、紙を刻む手しごとの喜びに、最も自分に合った表現であることを確信する。
10代のころから惹かれ続ける「美人画」をライフワークと定め、在学中の2002年より切り絵作家として活動開始。翌年大学を中退。

2003年「鏡の国のアリス」を和風に描いた切り絵を制作、西荻窪ニヒル牛で発表。*2
「一枚の絵の中に物語がある」と評価される。ひとつのモチーフがモチーフを呼び、全体の構図を有機的につむいでいく「モチメ切り絵」の出発点となる。
以降、源氏物語、出雲阿国、歌舞伎、江戸吉原、花魁、漢詩、マザーグース、神話、伝説をモチーフに、物語性の強い切り絵を制作。東京、横浜、京都、大阪、各地で発表。
江戸文化の空気に触れられる歌舞伎や相撲に熱中、自身も日本舞踊を学ぶ。

2008年、30歳を機にそれまでの作品を振り返る「MOCHIME Paper-cutting Exhibition」を銀座人形館Angel Dollsで開催。
切り絵以外の創作の現場を知るため、漫画家アシスタントとして勤務開始、4年間作画に携わる。京都を舞台にした作品の背景画を担当、寺院や仏像、調度品などを描き、作画技術および創作へ向かう姿勢を学ぶ。

2013年、「地域活性の一環としてアーティスト活動を支援したい」というNPO法人京都大原里づくり協会理事長の紹介により、京都大原へ移住。地域の行事に参加、市内の数々の祭事を取材。2016年、東山区あじき路地へ転居。日々の暮らしの中で古都の歴史文化に触れ、創作を深めている。2014年のアーティスト・イン・レジデンス(イギリス)を機に、海外での活動も展開中。

作業時のBGMはロック・ミュージック。
The Beatles,The Whoなど、’60-’70のブリティッシュ・ロックを中心にミュージシャン30人の切り絵ポートレイトを制作。
美術にとどまらず、伝統文化、ファッション、ロック、ベリーダンスなど、様々なジャンルの表現から刺激を受け、創作につなげている。

Logo design : Hosoda Bisoh

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