Profile

切り絵作家 望月めぐみ
1978年神奈川県横浜市生まれ 京都市在住
東京学芸大学教育学部美術工芸専攻在籍中の2002年より、切り絵作家として活動開始。展示、雑誌イラストレーション、CDジャケット、TV番組等、多方面に切り絵・作画で携わる。

展覧会歴
2018年 出展「明日香の匠展」奈良県立万葉文化館
2017年 個展「光ヲ彫ル」白沙村荘橋本関雪記念館 大画室存古楼
2017年 飛鳥光の回廊「飛鳥大仏荘厳」飛鳥大仏・切り絵アートコラボレーション 奈良県飛鳥寺
2017年 出展「京都大原-生活と信仰-」京都市歴史資料館
2016年 「飛鳥アートヴィレッジ」明日香村犬養万葉記念館
2016年 個展「さくら満ちて」京都岩倉実相院門跡
2015年 「日本文化月間・切り絵作品展」The City Art Gallery Plovdiv(ブルガリア)
2014年 「EWAAC2014入選作品展」La Galleria Pall Mall(イギリス)
2014年 個展「望月めぐみ切り絵作品展」京都大原宝泉院
2013年 個展「京都大原と切り絵展」西荻窪ニヒル牛2
2013年 推薦作家出展「京都アートフリーマーケット」京都文化博物館
2008年 個展「モチメキリエMochime Paper-cutting Exhibition」銀座Angel Dolls

著作、アートワーク
・飛鳥光の回廊2017・オリジナル切り絵図案集「平安絵巻の素敵な切り絵」(PHP研究所)・京都市刊行物「京都左京あゆみとくらし」(宇野日出生著)京都市・京都大原勝林院パンフレット境内図・「non-no」集英社・「dolly*dolly」グラフィック社・マクドナルド公式ブログ・「てれび石川くん」NHK教育・バンド「髭」フィリポTシャツ・「JinnyOops!」CDジャケット・富士精版印刷株式会社社内誌連載・「文化・大原」大原古文書研究会・「大原草紙」NPO法人京都大原里づくり協会・「志ば久」パッケージ、他

伝統技術・工芸コラボレーション
・中川正洋氏創作友禅・岡墨光堂「切り絵掛軸」・岡重「切り絵アート風呂敷」・浅田製瓦工場「シルクスクリーン瓦」・京扇子ファンティーク

メディア取材
・「京都知新」MBS毎日放送・「京いちにち」NHK京都・「京都ふらり~」(特集:明日の京都を創る人々を訪ねて)KBS京都動画リンク、京都新聞、朝日新聞、産経新聞、奈良新聞、読売新聞、「Hanako」マガジンハウス、「京都コロン」フリーマガジン、他

ステートメント
「機械で作っているのでしょう?」
以前展示会場で、作品を前に言われた言葉が忘れられない。

切り絵の作業はごく単純だ。
一枚の紙から無数の形を切り取っていく。切り抜かれた部分には何もない、無だ。無が増えるごとに、線が生まれ、姿が現れ、作品が成立する。
物質としてはその質量を減らすことで、光を透かし影を生む、新たな美を宿す形象に生まれ変わる。

機械化、効率化が当然とされている今日、私は手にした一本のナイフで時間をかけて紙を刻む。ときには幅1メートル、長さ6メートルの一枚紙を、数週間かけて刻み続けることもある。最初のひと彫りから最後のひと彫りまで、一度も切り損じることなく仕上げる。人間の手にはそれができる。
そして生まれた作品には、機械では成し得ない、呼吸が、ゆらぎが、一つ一つの線に刻まれ息づいている。それが作品を支える生命となる。

手仕事を手放さないこと。
制作を通して人の手の持つ可能性を追求し、作品を通してそれを伝えていくこと。
これは私が、切り絵といういたって簡潔な(そして運命の)技法と出会ったがゆえの、宿命であり責任。

私にとって切り絵とは、生きることそのものです。

Paper-cutting Artist / Megumi Mochizuki
Born in 1978, she grew up in Yokohama, Kanagawa prefecture. In 2002 her career as paper-cutting (in Japanese: Kirie) artist began. Her work has been featured in magazines, CD covers and TV programs in Japan.In addition to her activities as artist, she studied in the department of education at Tokyo Gakugei University.
From 2008 for four years she had worked as assistant of a Manga artist and was in charge of drawing Buddhist architecture, sculptures and the cityscape of Kyoto. She stated that experience as a Manga assistant helped to improve her drawing skills.
In January 2013, she moved to Kyoto. In the traditional ambience of the city, she expands the range of her activities.

Exhibitions
Solo exhibition,Hakusa-sonso Hashimoto Kansetsu Museum, Kyoto 2017
’Asuka Hikarino Kairo’Art collaboration at Asuka Temple,Nara 2017
‘Asuka Art Village’2016’,Asuka-mura,Nara 2016
Solo exhibition, Jisso-in Temple,Kyoto, 2016
‘Exhibition Of Japanese Plied Arts Kiri-e and Temari’City Art Gallery,Provdiv,2015
‘East West Art Award’s Finalist Exhibition’ La Galleria Pall Mall,London,2014
Solo exhibition, Hosen-in Temple,Kyoto, 2014
Solo exhibition, Ginza Ningyo-kan gallery, 2008

Art works
'Kyoto-Sakyo Ayumi to kurashi'Kyoto city
Non-no magazine, Shueisha INC.
Dolly*dolly, Graphic Co. Ltd.
Official website of McDonald’s Japan
Televi Ishikawa-kun, NHK education channel
CD cover of a japanese band JinnyOpps!
T-shirt design of a japanese band HiGE
Column of Fuji Seihan Printing Co. Ltd house magazine
Bunka Ohara, Ohara society of paleography studies
Ohara Soushi, NPO Kyoto Ohara Sarozukuri Association

TV Interviews
Kyo Ichinichi, NHK Kyoto Kyoto Furari – Special feature: visit people creating tomorrow’s Kyoto, KBS Kyoto

Statement
"You didn't use a laser machine to create this!?"
At an exhibition, someone said to me in front of my work. I will never forget this word.

The technique of paper-cutting is very simple.
Cut out countless shapes from a single sheet of paper. There is nothing in the cropped part.Every time a peace of paper is cut out, a line is born, a shape appears, and a beautiful object shows up.In terms of substance, by reducing a large part of a paper, the remaining part is reborn as a beautiful art, which seems transparent to light and creates shadows.

Today, in every field, it is natural to promote mechanization and enhance efficiency. But I spend time cutting a piece of paper by hand with a knife.Sometimes I spend several weeks working on a sheet of paper with length of six meters, and width of one meter.From the first cutting to the last one, I never fail in cutting. Human hands can do this.

The works manufactured by hand finally come to life. Breathing, swinging in each line. It's difficult the laser machine gives life to a piece of paper.

I will not give up making by hand.
Through the creative process, I will pursue the possibilities of handwork. And through my works, I will convey this message.
This is my mission and my responsibility because I met this simple (but fateful) technique of paper-cutting.

Paper-cutting is the LIFE itself, for me.

 


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Comments

宇野日出生(京都市歴史資料館統括主任研究員)
伝統文化を呑み込んだ切り絵の世界

 望月めぐみさんとは、2013年1月に京都市の大原に移住されてからのお付き合いです。私は毎月一回開催の大原古文書研究会講師を10年間していますが、この研究会に毎回参加されています。望月さんが切り絵作家であることを知ったのは、数ヶ月後のことでしたが、着物を凜と着こなし、美しい長い髪のいでたちは、大きく印象に残るものがありました。
いよいよ作品を拝見するに至って、ようやく何を目指している作家なのかがわかってきました。歴史や文化にかかわることへは貪欲に取り組み、気づいたことを常にメモし、写真も撮る。この勉強や取材の積み重ねが、望月さんの切り絵に生かされていることに間違いないのですが、自身の目的にしっかりと焦点を定めた方法で、データ集積が綿密になされているところが注目されます。
美術作品のなかで歴史的内容に踏み込んだものには、当然ながら史実と作家の美意識が混在します。この交差が作品としてのすばらしさに結実するわけですが、望月さんの作品には説得力と美しさが備わっています。特にわが国の歴史や文化の核たる京都を題材にして作品を生み出すなら、単なる美観のみでは主張は定まらないでしょう。望月さんの目指す切り絵には、この基盤がつくられています。しかも美しい。
京都・歴史・文化といったジャンル以外の作品もすばらしいです。併せてその力量をもっともっと開花して欲しいと願っています。望月めぐみさんの切り絵ファンとして、心から応援しています。

石川浩司(ミュージシャン・Pascals exたま)
和服姿で江戸情緒の切り絵を古都京都で日々切る生活を送るモチメさん。
その仕事場に流れるのは琴の調べか笛の音かと想像される皆さん。
イメージとは、裏切られる為にあるのです。
そこに爆音で流れるのはThe Whoのロック。
ロジャー・ダルトリーのハスキーなボーカル、ピート・タウンゼントの攻撃的なエレクトリックギター、ジョン・エントウィッスルのメロディアスなベース、そしてキース・ムーンの破天荒なドラムス。
彼女の繊細な切り絵の中に籠る情念は、ロックによって形成されているのです。
切り絵が醸し出す不思議な迫力は、実は彼女の中のロックです。
是非この奥深い世界に貴方も入り込み、ともに遊びましょう!

川崎”フィリポ”裕利(ミュージシャン・髭)
望月さんが作ってくれた僕の切り絵を見せてもらった時、とっても嬉しかったです。
すげーかっこいい!ホントこれ俺?でも間違いなく俺だわ!
切り取ってくれた表情も面白いんです。自分が鏡の前ではしない顔、でも俺いつもこんな顔してんだろうな~って顔なんです。
望月さんの作品集の中のロックスター達、その脇に僕を並べてくれてありがとう!

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Full Story

6歳から絵画教室に通い、油彩、水彩、パステルなどを使い絵を描く。動物の絵を好む。
10歳のころから、源氏物語や百人一首の絵札で見た十二単に憧れ、平安時代や王朝文化に興味を持つ。以降日本的な美しさに惹かれ、浮世絵や日本画を模写する。また、西洋の宗教画の劇的な構図、アール・ヌーボーの曲線美に関心を持つ。

1997年東京学芸大学教育学部美術工芸専攻入学。
演劇研究部に所属し、公演パンフレット用に初めて切り絵を制作。
白黒が明快でフラットな画面、シャープな曲線、紙を刻む手しごとの喜びに、最も自分に合った表現であることを確信する。
10代のころから惹かれ続ける「美人画」をライフワークと定め、在学中の2002年より切り絵作家として活動開始。翌年大学を中退。

2008年、30歳を機にそれまでの作品を振り返る「MOCHIME Paper-cutting Exhibition」を銀座人形館Angel Dollsで開催。
切り絵以外の創作の現場を知るため、漫画家アシスタントとして勤務開始、4年間作画に携わる。京都を舞台にした作品の背景画を担当、寺院や仏像、調度品などを描き、作画技術および創作へ向かう姿勢を学ぶ。

2013年、「地域活性の一環としてアーティスト活動を支援したい」というNPO法人京都大原里づくり協会理事長の紹介により、京都大原へ移住。地域の行事に参加、市内の数々の祭事を取材。2016年、東山区あじき路地へ転居。日々の暮らしの中で古都の歴史文化に触れ、創作を深めている。2014年のアーティスト・イン・レジデンス(イギリス)を機に、海外での活動も展開中。

作業時のBGMはロック・ミュージック。
The Beatles,The Whoなど、’60-’70のブリティッシュ・ロックを中心にミュージシャン30人の切り絵ポートレイトを制作。
美術にとどまらず、伝統文化、ファッション、ロック、ベリーダンスなど、様々なジャンルの表現から刺激を受け、創作につなげている。

Logo design : Hosoda Bisoh

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